オーストラリア留学に必要なビザは?申請〜取得までの流れを解説

オーストラリアは、留学先として人気のある国の1つです。大自然に囲まれながら現地で働きつつ、大学や語学学校だけでなく、職業訓練専門学校に通うことができる点が魅力です。

ただし、オーストラリア留学には「ビザ」の取得が必要です。
この記事では、オーストラリア留学に必要なビザについて、種類ごとの特徴と、申請から取得までの流れ・注意点などを解説します。

1.オーストラリア留学のビザについて

ビザ(入国査証)とは、パスポートを持っている旅行者が、正当な目的を持って入国を希望していることを証明する書類です。オーストラリアへ留学する際は、留学の目的や滞在期間によって、必要なビザの種類が異なります。
どのような場合に、どんな種類のビザが必要なのか、まずは基本的な情報をご説明します。

1-1.留学時のビザの種類

留学時に必要なビザの種類は、大きく分けて3つあります。
自分がどのビザを取得するべきなのか、時間に余裕を持って事前に調べておきましょう。

●観光ビザ(ETAS)
観光ビザ「ETAS」は、90日以内の観光・商用目的の短期滞在者向けのビザです。1回あたりの滞在期間は90日以内である必要がありますが、有効期限内であれば、何度も出入国することができます。

観光ビザの有効期限は12か月です。ただし、パスポートの有効期限が1年未満であれば、その期限までとなっています。

「ETAS」を取得していれば12週間まで就学することもできるため、短期の語学留学、長期留学の下見に利用することができるでしょう。
学校に通うほか、旅行やボランティア、習い事に参加することも可能ですが、アルバイトを含め就労することはできないため注意してください。

●学生ビザ
オーストラリアで、語学学校や大学、専門学校、州立の職業訓練専門学校「TAFE」などの教育機関に、就学を目的として3か月以上通う場合は、学生ビザの取得が必要です。
ビザの有効期間は就学期間と同等ですが、就学期間の長さによっては1〜2か月の猶予期間がつくこともあります。

また、ほとんどの国の学生ビザでは就労が原則禁止とされていますが、オーストラリアの学生ビザの場合、2週間あたり40時間までの就労が認められています。
扶養家族の同行、扶養家族の就労、パートナーの留学なども可能です。

●ワーキングホリデービザ
ワーキングホリデービザでは、オーストラリア入国後から1年間滞在が可能です。
滞在中は就労だけでなく、最大17週間の就学のほか、観光やインターン、ボランティアなどをして過ごすことができます。就労をメインとした留学、観光をしながらの就労など、多様な目的に対応することができるビザです。
また、ワーキングホリデー中に政府指定地域で、一定期間以上、特定活動(農園作業など)を行うと、「セカンドワーキングホリデービザ」、さらには「サードワーキングホリデービザ」の申請資格を得ることができます。

観光ビザ(ETAS)

申請料 無料
ただし移民局のサイトから申請する場合、システム利用料としてA$20
取得所要日数 即日
申請年齢 0歳〜
有効期限 12か月
延長 条件を満たせば可能
就学 1〜12週間
就労 不可能

学生ビザ

申請料 A$620
取得所要日数 2週間~数か月
申請年齢 6歳〜
有効期限 就学期間+1〜2か月
延長 一定の出席率をクリアすれば可能
就学 3ヶ月〜
就労 40時間/2週間まで可能
ただし、ホリデー期間とビザ猶予期間中は無制限

ワーキングホリデービザ

申請料 A$485
取得所要日数 即日~数か月
申請年齢 18~30歳
有効期限 1年間
延長 条件を満たせば、セカンドワーキングホリデービザ、サードワーキングホリデービザの取得が可能
就学 1〜17週間
就労 可能
ただし6か月に一度、雇用主の変更が必要

2.オーストラリア留学のビザを申請するには

自分の留学目的に合ったビザを選んだら、次は実際に申請の手続きに移ります。
申請にあたっては一定の条件を満たす必要があるため、事前に確認しておきましょう。
ここでは、オーストラリア留学に必要なビザを取得するための、具体的な申請方法などを説明します。

2-1.ビザの申請条件

学生ビザの取得条件は、以下のとおりです。

  • ●十分な資金がある
    オーストラリア留学中に、十分に生活できる資金を所持している必要があります。
  • ●政府認定校への入学である
    留学先の教育機関が、政府認定校(CRICOS登録校)である必要があります。
  • ●COEを所持している
    学費の納入後に発行される、COE(入学許可書)が必要です。
  • ●学生ビザの規則を理解している
    オーストラリアの移民法が定める、「学生ビザ」の規則を十分理解しておかなければなりません。
  • ●心身ともに健康である
    日本国籍の所持者は、原則として、自己申告のみで健康診断が免除されます。
    ただし、申請内容によっては、オーストラリア大使館指定の病院で健康診断を受ける必要があります。
  • ●OSHCへ加入している
    OSHC(海外留学生保険)への加入が必要です。
  • ●6歳以上である
    学生ビザ申請時に、原則として6歳以上である必要があります。

2-2.申請時に必要なもの・書類

ビザの申請時には、指定された書類などを揃えておく必要があります。
オーストラリアの学生ビザを申請する場合は、基本的に以下の4つが必要です。

  • ●パスポート
    入国予定日から6か月以上有効なパスポートが必要です。
    留学中にパスポートの期限が切れる場合は、現地の日本領事館で更新することができます。
  • ●入学許可書番号
    学費の納入後に発行される、COE(入学許可書)に記載された番号が必要です。
  • ●GTE (Genuine Temporary Entrant)
    留学先としてオーストラリアおよび当該学校を選択した理由、学びたいコースと学歴や職歴との関わりなどを述べた、GTEとよばれる英作文を添付する必要があります。
  • ●クレジットカード
    eVisaを利用し、オンラインで学生ビザを申請する場合に必要となります。

2-3.申請場所・申請時期

申請する時期は、日本国内で申請するか、オーストラリア国内で申請するかによって異なるため注意しましょう。

日本国内で申請する場合は、コース開始の4か月前から申請が可能です。オーストラリア国内で申請する場合、コース開始の3か月前から申請することができます。なお、オーストラリア国内で申請する場合は、申請時に保持しているビザの有効期限内に学生ビザを申請してください。
また、学校への入学日が、そのとき保持しているビザの有効期限日から、4週間後以内になるようにしましょう。

2-4.申請手順

オーストラリア留学に必要な「学生ビザ」を申請するまでの手順は、以下のとおりです。
移民局の混雑具合や書類に不備によっては、ビザの取得に3週間以上かかかることもあるため、日にちに余裕を持って申請しましょう。

  • ①学校、コース、期間、入学日を決め、入学申込みを行う。
  • ②入学案内レターの内容を確認し、入学金や授業料を支払う。
  • ③学校から入学許可書(COE)が発行される。
  • OSHC健康保険に加入する。
  • ImmiAccountを作成したことがない場合は、アカウントを作成する。
  • ⑥移民局のウェブサイトから、オンラインで学生ビザ(subclass500)の申請を行う。

3.オーストラリア留学のビザ取得の注意点

オーストラリアでは、学生ビザで留学する生徒に対し、厳しい規則が設けられています。
この規則を破ると、たとえ不注意であったとしても学生ビザを取り消される可能性があるため、十分な注意が必要です。

なお、自分に付帯されている条件(規則)は、学生ビザに4桁の数字で表記されています。
申請時に取得したImmiAccountを使って確認しておきましょう。

主な規則には、次のようなものがあります。

  • ●18歳未満の留学には保護者の付き添いが必要
    原則、18歳未満の子供が学生ビザでオーストラリアへ留学する場合、保護者(ガーディアン)の付き添いが義務付けられています。
    保護者は本人の親である必要性はなく、オーストラリア滞在の親戚や、ガーディアン手配業者への依頼も可能です。
  • ●フルタイムコースにて修学する
    オーストラリアの学生ビザの規則には、パートタイム(午前か午後のどちらか)ではなく、フルタイム(午前と午後の授業すべて)を受講するという条件があります。
  • ●コース期間中の出席率を80%以上に保つ
    それぞれの学期の出席率が、80%以上でなくてはならないという規則もあります。
    授業日数や時間は各教育機関によって異なるため、事前に必要な出席数を計算しておきましょう。
    ただし、体調不良や病気の場合は、病院から証明書をもらって学校に提出すると欠席扱いになりません。
  • ●平均点以上の成績をキープする
    規定では、各教育機関の平均点以上の成績をキープすることも求められています。

まとめ

オーストラリアに留学する際は、滞在期間にかかわらず、ビザの取得が必須です。有効期限や就労の可否など各種ビザの詳細を比較し、自分の留学目的に合ったものを選んでください。
事前に情報を確認しておけば、留学中のトラブルを防止し、快適な滞在生活を送ることができるでしょう。

※当記事の内容は、2019年7月現在のものです。

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