オーストラリア ツアーガイド体験記

【3日目】突然のフライトキャンセル

今日は僕の誕生日!今年で31歳。いやーー歳をとったものだとつくづく思う今日この頃です。オースト ラリアにきて6度目の誕生日なのだ。今日はツアーガイドの仕事も無く朝からオフィスに出勤する。 通勤途中にガイド会社より本日出発予定のお客さんのフライトがキャンセルになったと報告が入る。 至急どの便の席が確保できるが確認する指示を出し、シドニーの支店に連絡を入れる。

 

(例)7月25日 カンタス418便 メルボルン発 09:00 シドニー到着

10:20 7月25日 カンタス373便 シドニー発 11:35 関西空港 20:05

 

上記の場合、QF418便がキャンセルになった時にはどのように対応するか今日の日記に書きます。 まず、シドニーの支店に連絡を入れ、QF418便がキャンセルになった事を伝え、どの便でお客さんが シドニーで到着されてもトランジットアシスト(この場合は国内線から国際線に乗り継ぐ場合に搭乗の お手伝いをする業務)ができるガイドを手配できるか確認を取る。今回の場合、シドニーで乗り継ぎが あり、そのまま関西空港に帰国するので、メルボルン発の飛行機は最低でもシドニーに11時到着の便 までを確保しなければならない(本当はミニマムコネクティングタイムはシドニーの場合約一時間)。 しかし最善は、QF418便より前の飛行機の席を確保できればいいのである。そうすれば、乗り継ぎ時間 にも余裕ができる。

 

その後、ガイドに直に連絡してシドニーの受入れはどの便でも対応できるように手配したが、できるだけ QF418便より前の飛行機のを確保するように支持をして、その後の連絡を待つ。ガイドよりQF416便 (08:30発 09:50到着)の席が確保できた連絡が入り、荷物が確実に関西空港に行くようになって いるか(航空券の裏側に貼ってあるバゲージクレームタグで確認できる)、ボーディングパス(搭乗券) がQF416便で1人1枚発行されているか確認する。そしてお客さんに予定便がキャンセルになって 飛行機の便名と出発時間が変わった事を説明して了承を得て貰う様指示をする。

 

ここで、荷物はなぜシドニーの国内線でピックアップしないで、関西空港まで直接行くのか疑問に思う 人もいるでしょう。このことを業界用語でバゲージスルーと言います。オーストラリアから日本に帰国 する時は、預ける荷物の中身の検査は、チェックイン時に航空会社のスタッフの方に簡単に聞かれる だけです。最終的に預ける荷物のチェックは日本の空港に到着してからです(自分がオーストラリアに 出発する際に日本の空港で行った事と一緒です)。以上の理由でバゲージスルーになります。これは 国内線でチェックインしても、他社のフライトで国際線乗り継ぎでも可能です。

 

次にボーディングパスは、今回の場合、なぜメルボルン-シドニー間の1枚しか発行されないのでしょうか? 通常、同じ航空会社のフライトの乗り継ぎの場合、最初にチェックインした時に全て発行されます。 今回の場合はQF416便とQF373便なのでメルボルン-シドニー間の1枚とシドニー-関西空港間の1枚で 合計2枚発行されるはずです。でも今回はメルボルン-シドニー間1枚しか発行されませんでした。 その理由は、QF373便は日本航空との共同運航便だからです。そしてQF373便は日本航空がハンド リングしているので、実際にはカンタス航空から日本航空に乗り継ぐと言うルートになります。だから 荷物はバゲージスルーにはなりますが、ボーディングパスはカンタス航空分の1枚だけ発行されて、 シドニーの国際線ターミナルに移動して日本航空でもう一度搭乗手続きを行い、シドニー-関西空港間の ボーディングパスを発行しなければならないのです。

 

今回のようなトラブルが発生した時は、ポイントとしてツアーガイドはお客さんの日程を把握し、乗り継ぎ についての知識を持つ事と、次の目的地である場所の受け入れ体制等を、瞬時に判断する必要があり ます。そういった業務を確実に行ないながら、お客様を不安にさせないように、頭の中は高速回転、表情は 穏やかに表現する必要があります。この時は航空会社との交渉がありますから、さすがに英語を 使いますね!

 

ガイドの力量は、トラブルがあった時にわかります。結構大変でしょう?明日は朝4時起床で5時30分に お客さんをホテルに迎えに行きます。今日は誕生日なので居酒屋忠治で焼肉そしてカジノへ行きます。 果たして遅刻せず起きれるか?この回答は明日のお楽しみ。。。。

【3月のお申込み状況と残席数】

今月お申込み頂いたお客様
7
今月の残り席
3名


2024年3月19日現在